肉盾鎧（完成版） (Pixiv Fanbox)

ふたなりオークの妊娠～出産のサイクル速度はヒューマンの三分の一ともいわれ、一年に三度妊娠するケースもある。成長速度もヒューマンの比でなく、十年足らずでヒューマンの成人男性並みの体格になり、戦場に立っている。 知に頼るのではなく「兵の数こそ戦の力」を是とする彼女らが行き着いた、歪な進化ともいえる。 肉盾鎧として攫われた者は出産人数が十人を超えると部族に多大な貢献をした妻として娶られる。族長の妻ともなればその権力は絶対で、族長に次ぐ発言力を持つ「大地の母」と称され、皆から敬われるようになる。 兵を増やす道具として攫っておきながら、同時に大地母神と重ね合わせて畏敬の念を抱くという混沌とした価値観こそが、他種族から忌み嫌われる所以なのかもしれない。