【最終話+EP】破滅願望【エロライトノベル】 (Pixiv Fanbox)
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長期に渡り連載にお付き合い頂きありがとうございました。
EPはエロなしです、最後に読んでください。
プロローグはこちら https://www.pixiv.net/fanbox/creator/355065/post/418529
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破滅願望 原作:M月 イラスト:朝凪 制作:fatalpulse
17話 「王」
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すべてが――何もかもが順調に進んでいた。もはや私たちの前に立ちはだかるものはなく、貴族は愚か、国王でさえこの快進撃を阻むことは困難だろう。
筆頭魔術師だったゲルウェンは死んだ。大臣たちは籠絡され、国内で最大の発言力を有する派閥となった。最大の難関は言うまでもなく私の父・ユピテルだが、それも昨日から隣国へ国使として派遣されていて、今は留守にしている。もちろん、この出張も裏で私たちが仕組んだものだ。
敵を討つものは、この私――リア・アズライト。そして、セラ。策謀を巡らし、類まれな魔力の才能を発揮し、人脈を駆使して目的を遂行しようとする、二匹の――雌豚奴隷。
そして、その奴隷を使役する雌たちの王がバルガスだ。王はただ玉座にふんぞり返っていればいい。雑務はすべて奴隷たちの仕事だ。そして、奴隷たちからの報告を受け、尊大に労いの言葉を述べ、その仕事ぶりが気に入れば、そのときは褒美を与えてくれればいい。
つまり、王の唯一の仕事は奴隷たちを飼いならすために飴と鞭を振る舞うことだった。
その点、バルガスは誰よりも王の座にふさわしい。
私たち卑しい雌豚は仕事を一つ終えるまでセックスをしてもらえないどころか、オナニーすら許してもらえないでいる。でも、それが終わりさえすれば、そのときは偉大なバルガス様直々に甘い甘いご褒美を授けてくれるのだ。
そして、そのご褒美のありがたさ――たくましく、いかつく、凶悪なガチガチのおチンポ様。
それが膣を突けば全ての女は快感に震えあがり、喉を抉(えぐ)られれば窒息の中で陶酔を味わい、乳房で挟めと言われれば永遠にご奉仕していたくなってしまう。
くり返される、射精――。
私たちは所詮、膣も子宮も卵子も貪られる惨めな奴隷なんだということを、何度だって彼は思い知らせてくれる。その一発一発が雄という力強い拳となって、私たち雌という非力な生き物を殴りつけ、快楽という暴力で教育して躾けてくれる。
子宮に、口に、顔に、谷間に、腸に精液を注ぎこまれるたび、私はバルガスからこんな風に言われているような気がした。
『貴様は俺のモノだ 俺の奴隷だ 肉便器だ もしも自分が卑しい雌豚でないというのなら、かかってこい。 卑力な女の分際で、俺に逆らってみせろ』
それに対して、私はどう返答するか――バルガスが、男性がそう言ってくるのなら、私の返事もまた女に相応しい返答をする。
アクメ・絶頂・潮吹き――。
そして、土下座・謝罪・屈服――。
くり返すアクメは彼に、男性に向けた女々しい敗北宣言。
そして、とまらない潮吹きはそこに上乗せする媚びへつらいだ。白旗をあげるだけじゃ飽き足らず、私は、雌は卑しく偉大な雄の足元に跪いておもねることを悦ぶ。
『その通りですぅッ!♥ 私はあなたのッ、バルガス様の所有物ですぅッ! 御主人様に 絶対服従の卑しい雌豚ですっ!! だから、もっともっと犯してくださいッ! お願いしますッ、お願いしますうぅッ!♥』
高潔な倫理観の持ち主を気取っているような女こそ、本当は盲目なのだ。
男女平等? 女の意地? プライド? 純潔? 美徳? そんなものは何もかもまやかしだった。
この世の真実はただ一つ――雌は強い雄に支配されるために存在するということ。
バルガスの鍛えあげられた筋骨隆々の肉体は、私みたいなナヨナヨした雌を組み敷くのにふさわしい。
私の女々しい柔らかい肉体は、バルガスみたいな剛健な雄のゴツゴツした手で搾取されるのにふさわしい。
ライオンは野兎を狩る。潤沢に実った芳醇なブドウは、栽培者の手によってもぎ取られる。そして、私のいやらしい身体はバルガスという捕食者に食べられるのだ。
――でも、それが幸せ。それこそが女の幸せ。
バルガスは決して顔がいいわけでもないし、会話が上手くて知性を感じさせるわけでもないし、はっきり言って女にモテるタイプじゃない。
でも、そんな男に犯されていると、どういうわけか途方もなく満たされて、幸福感が湧いてくる。
イケメン騎士なら他にいる。女性に優しい色男の貴族もいる。一途に一人の女性だけを愛そうとする立派な魔術師の男も知っている。それでも、彼らではきっとこんな幸せを私に与えられない。
男としてそんなに魅力的じゃないのに、ひとたびバルガスのペニスを膣に突きこまれてしまうと、メロメロになってしまうということ――それこそが、力強い雄に支配されることこそが雌の唯一の幸福であることの証明だ。
昔から、色んな宗教家や哲学者が言ってきたのだ。 人間の生きる目的は幸福になることだって。
お父様もお母様も、私が小さいときからずっと言っていたでしょ? リア、幸せになりなさいって。
私――今とっても幸せです♥
やっぱり歴史に残るような偉い人は賢いわね。これこそ、人間の……いえ、雌の生きる目的に違いない。
お父様、お母様。ずっと言い聞かせてくれたように、私は幸せになっています。だから、私がもっと幸せになるために、二人にも破滅の道を歩んでもらいます。
今頃、私の生まれ育ったアズライト家の屋敷には何人かの兵隊が向かっている。彼らは騎士団の中でも腕の立つ、おまけに貸し出された私を何度もヒィヒィ言わせるほどペニスも優秀な、頼りがいのある男たちだ。
目的は母・セレスの拉致。バルガスを名実ともに王の座へ押しあげるという計画において、その最大の障壁となる父・ユピテルを葬るためには、やっぱり一計を案じないといけない。人質作戦とは単純なやり口だけど、どうも人情に甘いところのある父には、それがかえって有効だろうと思う。
お母様は今宵、私と同じ雌豚となるための一歩を踏み出すの――。
母はこの時間なら書斎にいると思う。あの重い書斎の扉が閉められるとき、きっとお母様は気を失っているだろう。
抵抗したなら、何発が身体に重いパンチをくらった痕が残っているはずだ。無抵抗だったとしても、男たちによって気を失うような激しいレイプをされて、ボロボロの姿になっているに違いない。
結局、お母様はぐったりとした状態で男たちに担ぎ出されることになるだろう。
誘拐さえ成功すれば、あとは私とセラが手ほどきしつつ、バルガスの凶悪なペニスで言いなりに堕としてしまえばいい。薬を使うのもいいし、嫌でも言うことを聞くようになるまで拷問してもいい。
お母様も、きっと雌豚になれば分かるはず。これほどの幸福はない、自分はこの殿方の肉便器になるために生まれてきたんだって。
だから、私はお母様の一時の苦しみを見過ごすことにしよう。むしろ、私が先導してお母様を痛めつけよう。苦しめよう。
だって、きっと最後はセラと同じように私に感謝してくれるに違いないから――「リア、私をバルガス様の雌豚になるよう導いてくれて、本当にありがとう♥」って。
ああ、楽しみ――♥!
早く、セラとお母様と並んで、バルガスにおまんこを差しだしたいっ♥!
みんなで、王の逸物にふさわしいこのバキバキのペニスに犯されて、いっぱいいっぱい喘ぎまくりた――「ふぎひぃいいいいいぃッ♥!?」
「――おい、何ボーッとしている? 奉仕の最中にご主人様に集中できないとは、まだまだ教育が行き届いていないようだな?この豚がッ」
ズパンッ――!!
「おぎぃいいぃッ♡!!」
ズパンッ、ズパンッ――!!
「うぎぃッ、んぁあああぁあッ♡!!」
膣から内臓ごとお腹を抉ってくるような、重いピストンが私を襲った――。
カリ高の亀頭が膣壁を押し広げる。ボコボコと血管の浮き出た竿が膣ヒダをこする。愛液にカウパー液が混じって、私たちの性器はぬるぬるになって摩擦しあった。
思わず声が漏れてしまうような、重い衝撃――。
そして、それの後を追って膣から全身に波及する、ぞくぞくとするような快感――。
そこに、また続けざまにピストンが飛んでくる。
「――ひゅぎぃぃッ♥!! もっ、申し訳ありましぇんッ、バルガスしゃまぁッ!!」
「ふんッ!」
「――ぉひぃッ♥!!」
セックスの気持ちよさに酔いしれて、ついポワポワと知能指数が下がった頭で、お母様が今頃どうなっているかを考えていたところを、私は暴力的なピストンの重みで現実に引き戻される。
ここは――バルガスの部屋。
私は今、バルガスとセックスしている。今宵、セラと二人で一緒にご褒美を頂いているのだった。
彼は特にお母様であるセレス・アズライトを奴隷にする計画案には目に見えて執着し、実行を厳命された。ご褒美をちらつかされた私達は餌を前にした犬のようによだれを垂らしながらも、急いで計画を実行に移した。
そして今日、ついにお父様を留守にさせ、お母様を拉致して雌豚にする算段もついたところで、バルガス自身も気持ちが高ぶって我慢ができないのか、お母様の到着を待つ間に私達にその情欲をぶつけはじめた。
きっと、娘から見ても卑猥な身体つきに思えてしまうあのお母様を手籠めにできると思って、心の底から興奮しているのだろう。でも、バルガスはそこでお母様というメインディッシュが目の前にやってくるまでに精力を出し惜しみするような軟弱な男ではない。
溢れてくる肉欲は尽きることがないから、溢れたなら溢れただけ、私たち有象無象の肉便器を使って処理するのが正しいのだ――それがバルガスという男の考え方。まさに、王の思考。
おかげで、今日のご褒美はいつもよりも激しかった。いつもより苛烈に犯してくれて、いつもより熱烈な愛情を注いでくれている気がする。
私にペニスをズドンズドンと突きこむバルガスは、よく見ると少しにやけている。不届き者の雌豚を叱るような口振りをしているが、それは本気の叱責ではなく、機嫌が良いときの彼のものだった。
「この雌豚がッ! セックスの最中は俺のチンポに集中するのが便器の努めだろうッ」
「ひぃッ、あっ、あひぃッ♡!! あっあっ、しゅ、しゅみませんッ、バルガスさまぁッ♥!!」
思わず溢れてくる、甘い感情――。
いつの間に、私はこんな情けない女になってしまったんだろう。こんな巨根で貫かれるだけで、胸をドキドキとさせてしまうような、はしたない女に。
でも、溢れてくるものは仕方ない。
――ああ、好きっ♡ 好きっ、好き好き好きぃっ♡
――バルガス様好きっ、大好きっ♡ デカチンポでズコバコおまんこ犯してくれるご主人様大好きっ♡ いっぱい犯してご褒美してくれるご主人様大好きぃっ♡
私の心はバルガスへの愛でいっぱいになってしまう。男として、あるいは人間として愛しているわけじゃないのに、問答無用で愛情を引きずりだしてしまうのが、ペニスというものの怖いところだ。
――俺のチンポに集中しろだなんて、バルガス様、素敵ッ……♥!
――私にチンポの虜になれって言ってるんだっ♥ もうとっくに虜なのに♥
――いつも乱暴で酷い扱いばっかりだけど、そこが大好きぃっ♥ 御主人様のために人も殺したし、死ねと命令されたら自分だって殺せる♥ もう離れられないっ、最高っ♡ 私の愛しいご主人様ぁっ♥ リアは絶対服従の“雌”ですッ♥
そんなふうにヘラヘラと気の抜けた笑顔を浮かべる私を見て、いつも仏頂面のセラもプッとふきだした。バルガスに堕とされて以来、なんとなくセラの表情は豊かになった気がする。
「くすっ、くすくすっ……リア様、いけませんよ。叱られているのにニヤニヤしてしまったら」
セラと私は交代で犯されていた。セックスしてもらう側じゃないときは、バルガスが指で膣の中を掻きまわしてくれた。今はセラが指で弄ってもらっている側だ。
私は恋人どうしがイチャイチャするみたいに、バルガスに抱きついた状態でセックスしていた。腕を首に回し、脚を腰に巻きつけるようにしている。いわゆる対面座位という体位だ。
セラはバルガスの右側にいて、クチュクチュと弄ってもらっている。ちなみに、セラがセックスする番のときは、私はバルガスの左側に回る。右手はセラのもの、左手はわたしのものだ。
「バルガス様。ほら、リア様はどうやらあまり集中できていないようですよ。ここは、私がリア様と代わった方がいいのではないでしょうか?」
バルガスの腕を抱きよせながら、セラはいたずらっ子のように言った。
「だ、ダメッ!! 今は私の番よッ!?」
ふにゃっと緩んでいた顔がすぐに引き締まった。
それを見て、またセラがくすくすと笑う。私は恥ずかしくなって、ポッと頬を赤らめる。
「う、うぅ……ば、バルガス様ぁっ! 申し訳ありませんでしたっ! 気を引き締め直して、バルガス様とのセックスに集中させていただきますっ! だから、もっといっぱい犯してくださんお゛おぉおッ♡!!」
喋っている途中に、またドスッと重い一撃――。
膣の一番奥がお腹の内部へと押しこまれ、本当に腹の底からこみあげてくるような衝撃が脳天まで貫いた。せっかくキリッとさせた顔が、まただらしなく歪んでしまう。
「ふんっ、ごたごたほざいている暇があるなら穴を締めろ。雌豚が」
「くすくすくすっ……もう、リア様ったら」
「貴様も何を余裕ぶっているんだ? 雌豚がそんな悠々とした態度なのはおかしいと思わないのか?」
「えっ……んお゛ぉッ♡!? おっ、あ゛っ、お゛っお゛っおっ、んあ゛ぁッ♡!!」
すると、今度はセラが切羽詰まったような顔になる。
もう何度かセックスをして、精液もたっぷり注ぎこまれている膣は、じゅくじゅくに濡れきっていて感度もマックスに達しているはずだ。そこをゆっくりぬぷぬぷと出入りしていた太い指は、突然クチュクチュと音を立てながらアソコを攪拌する。
気持ちよくさせているというより、快感に溺れさせようとするような激しい指遣い――セラも顔を強張らせて悶える。
「ふぎゅッ、くひッ、くひゅーッ……♡! あっ、お゛ぁッ、あ゛っあ゛っ、んに゛ぃい゛いぃッ……♡!!」
セラは、そのクールな容姿からは想像できないような下品な声で鳴いた。
指を曲げてフックのように引っかけたままアソコをつりあげられると、ちょうど気持ちいいところにあたるみたいで、セラはビクビクと身体を震わせる。そのときに、バルガスの腕にギュッと抱きついて悶えるような仕草がとても愛らしかった。
「そうだ、それでいい。雌豚どもめ。貴様らは俺の指やペニスだけでヒィヒィとよがる惨めで弱い生き物だ。雄に支配される喜びを噛みしめながら、雌らしく腰をガクガクいわせて喘いでいろ」
ズンッズンッズンッ――とピストンをされると、
ぐちゅッぐちょッぬぢゅッ――と私の膣は汁気のある音を響かせる。
くちゅくちゅくちゅッ――と指がセラのアソコをひっかくと、
ビクビクガクッ――と綺麗にくびれたなまめかしい腰は震えた。
セラが腕に抱きついているように、私もアソコが気持ちいいほど強くバルガスの首に抱きついた。
状況は攻守がはっきりしてしまっているが、攻められる側の私たちの心には、やっぱり愛情と呼ぶべき感情が満ちていた。
バルガスも、言葉こそいつもとあまり変わらないが、今夜は私たちを普段以上に可愛がってくれている気がする。実際、他のメイドたちはせいぜい足を舐めさせてもらえるだけで、今夜のセックスの相手は夜通し私たちだけにしてくれるらしい。
私たちは下品な喘ぎ声をあげながら、バルガスの身体に抱きついてニヤついていた。激しく責めたてられながら、雌として雄を愛する喜びに酔いしれていた。
バルガスは空いている左手を私の背中に回し、ギュッと私を抱きよせてくれる。片手なのに、私の両手分よりも力強い壮健な腕の力に、ついうっとりしてしまう。
少し前まで嫌いで仕方なかったはずの男に抱かれて、私の胸やアソコや子宮はキュンキュンと強くトキメいた。その瞬間に溢れてくる「好き」や「愛」、「崇拝」というはちみつのように甘く濃く、芳しい感情。
きっと、セラも同じ気持ちを味わっているはずだ。私たちは同じように鳴き、同じように悶えて、同じように喜んでいた。
ああ、男性を愛するってこんなに幸せなことなんだ――と私は思った。
女として、男を選ぶならもっと別の良い男を選ぶに決まっている。
でも、雌としては――こんなに愛しくてたまらない相手は他にいない。
男どうし、もしくは女どうしの愛情は友情という。友情は美しくて力強くて、時には自分が命を落としても友を助けたいという思いを抱かせる素晴らしいものだ。あつい友情の物語は古くから多く語り継がれている。
男と女の愛情も友情に負けないくらい情熱的で、男は身体を張って愛する女性を守ろうとするし、女は自分がどんな目にあってでも愛する男のために尽くしたいと思うものだろう。ラブロマンスは王宮でも人里でも、きっと世界の果てであっても、永遠にくり広げられるに違いない。
しかし、男性と雌豚の間に生まれた愛情も、それらに決して劣らないくらい狂熱的で盲従と盲信、悦びに満ち溢れているのだ。実際に味わった者にしか分からない、体も心も財産も地位も男性に一方的に捧げて貢ぐ事で得られる、本当に破滅的な肉欲の愛――。
私は今、子宮口のあたりを亀頭で抉られながら、バルガスのために死にたいと祈っていた。
こんなふうに子宮口をゴリゴリと殴ってくれる男らしいペニスの持ち主には、雌は自分の持てるすべてを捧げたくなるのだ。全力で尽くし、全力で愛したい。そう、私は何度も何度も思ったのだった。
「……ばっ、バルガスさまぁッ♡!」
私は胸を熱くする感情を抑えきれず、とうとう彼の耳元で思考の全てを叫んでしまった。
「バルガスしゃま、好きれすッ♡!! 好きっ、好き好き好きっ、大好きぃっ♡!! 愛してますっ、愛してましゅうぅッ……♡!!」
すると、それに感化されたのか、セラも我慢しきれなくなって叫びはじめた。
「わっ、私もですっ♡!! 好きですっ、大好きですバルガスさまぁッ♡!! お慕いしておりますっ、もっと、もっと私のことをなぶってくださいッ♡!! 御主人様に可愛がってほしいんですぅッ……♡!!」
二人してはしたなく腰をガクガクさせながら、情熱的な愛の言葉を口にした。そして、口にすればするほど思いはさらに強まっていく。
私の膣はキュンキュンとしてペニスを締めつけた。セラの方もピチャピチャと卑猥な汁を弾けさせていた。性的な快楽以上に、私たちは雌としての愛情でトロトロに蕩けていた。
私は見た目も家柄も良いから、小さい頃から男にはよく言い寄られた。同じような年頃の貴族の子息だとか、魔術師の子弟だとか、そんなつまらないやつらに。
そんなのが煩わしかったからこそ、図書館の虫になって魔術だけを愛する少女に育ってしまったのだ。
だが彼らが希求した私の愛の言葉は、今バルガスに向けられている。
私はやっぱり雌豚だ。顔がいい男だとか、美しく情熱的な愛を注いでくれる少年だとか、そんな人たちにはそっけない態度をとるのに、子宮を激しく虐めてくれるペニスの持ち主には無償の愛の言葉を無限に捧げてしまう。
セラにしてもそうだ。うちの家の従者という立場もあったし、氷のような鋭い目つきで他人を寄せつけないクールビューティーな容姿からも、あまり男を近寄らせないタイプの女の子だった。
男女問わず密かにファンがいたことは私も知っているし、セラ自身も知っていたと思う。でも、彼女も決して月並みな恋愛には振り回されなかった。とにかく私大事の忠実な従者で、男なんて虫ケラ同然にしか思っていなかった。
それが、こんなふうに可愛らしく愛の言葉を口にするなんて、聴いている私まで顔がほころんでしまう。こんなセラの姿を妄想して、一体何人の男が悶々と夜を一人過ごしたことだろう。
私とセラは、よくいる恋に落ちた女の子のように、また強くバルガスに抱きついた――。
「ふんっ…雌豚どもが、おこがましい。下賎な豚の分際でよくも俺に愛しているなんて言えたものだな?」
しかし、顔も身体も、全てに恵まれた絶世の美少女二人にこれだけ熱烈に愛を告白されたのに、バルガスはいつも通りのふてぶてしい態度で冷たく見下してそう言った。
「便器に懐かれて喜ぶ人間がいるか? 豚に愛されて嬉しいと思う人間がいるか? 貴様らは卑しい雌豚奴隷だぞ。俺が使いたいときにハメられるだけの、ただの肉穴だ。貴様らは人間ではない。ぶちこめば気持ちのいい穴があいているだけの、脂肪で出来た生温かい肉塊だ。愚かな肉人形のくせに、生意気なことを言うな。だが……」
バルガスは少し間をおいて、ニヤリと笑う。
「だが、肉穴にしては可愛い肉穴だ。貴様らが便利なうちは、肉穴として愛用してやる価値はあるかもしれんな――」
そのとき――。
「んお゛ぉッ、あっ、い、イッ――♡!!」
「あ゛ひッ、ぅあッ、くぅッ――♡!!」
私たち二人は、バルガスの言葉で胸をキュンキュンとさせながら、同時にブシャッと潮吹きをしてアクメした。
「いっ、イクッ、肉穴イクぅッ……♡ 愚かなリアを使って頂きありがとうございますぅ♡…イクっ♡!!」
「くはッ♡、い、イキますっ……肉穴セラもイクぅッ♡!!」
私を抱きしめてくれている左腕に力が入る。セラの潮吹き真っ最中のアソコを掻いている右手にも力が入る。
バルガスは私たちがアクメを迎えた瞬間、一気に腰遣いや手の動きを激しくした――。
「ぅあ゛あぁあッ♡!! だ、ダメっ、くひぃいぃッ♡!! お゛っ、おっお゛おぉーッ……♡!!」
「ん゛おほッ、ぐひッ♡!! や、と、とまっ、ああ゛あ゛ぁあぁッ♡!! あっ、やっあ゛ぃッ、んああぁあぁーーッ……♡!!」
ずっぢゅずっぢゅずっぢゅずっぢゅ――ッ♡!!
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ――ッ♡!!
下からズンズンと突きあげてくるピストンは、正常位やバックほど勢いよく激しいものにはならなかったが、代わりに強く膣奥を抉りこんでくる鋭いピストンだった。小柄な私はその衝動でピョンピョンと跳ね上がり、暴れる乳房がだぷんだぷんと汗を撒き散らす。
じゅわじゅわじゅわぁッ……と、また膣の奥で愛液が溢れる。膣がキュウゥッとペニスを絞りはじめ、私の意志で制御できなくなっていく。腰もガクガクと痙攣し、子宮が切なくなった。
またイク――♡!!
そう思ったとき、バルガスのペニスにもビクビクと脈打つものがあった。太くたくましいペニスが無秩序的に震え、亀頭がパンパンに腫れあがって膣壁を押し広げる。
射精だっ――♡!!
肉穴としての仕事をこなすため、くぱっと子宮口が開いた気がした。
トロトロになった瞳を巡らせてみると、セラも同じようにしていた。目があう。そして、私たちもまたアクメを迎えようとしていることがお互いに分かった。
「いッ、イクッ……またイッ、イきゅッ、くうぅッ♡!!」
「あぐッ、イぐッ、イクイクッ……い、い、イクううぅッ♡!!」
アクメと潮吹きと射精が同時に起こった――。
私とセラはビクンビクンと震えながら、またしても大量の潮を吹きだす。
それに負けないくらい勢いよく、私の膣奥ではぶびゅッとザーメンが排出された。開いた子宮口はがっつくようにそれを飲みこんでいく。私の子宮が、全力でこの男性の赤ちゃんを孕もうと努力している。
「あ、ぅぁ……ば、バルガスしゃまぁっ……♡!! 好きっ、しゅきれすぅッ……♡!!」
「私もっ、くあッ……あ、愛して、ましゅぅッ……♡!! バルガス、しゃまぁっ……♡!!」
自分で愛の言葉をつぶやいて、自分で興奮のボルテージを押しあげる。
私もセラも、また同時にブシャアッと天井に届くほど勢いよく潮吹きをして感謝を伝える。
「夜はまだまだ終わらんぞ。次はセラを使ってやる。夜が明けるまで、ずっと交代で犯してやる。セレスは明日で構わん。今日は、よく頑張った雌奴隷どもへたっぷりご褒美をくれてやらんとな」
「う、ああぁ……♡」
「う、嬉しいですぅ……♡」
嬉しい、楽しい、幸せ……こんなの、夢みたい……♡
――私は頭がくらくらとするのを感じた。
ああ、こんなのもうたまらない。これまでバルガスの地位を向上させるためにやってきた色々なことが、この一発の射精、この一回の肉穴利用、それだけですっきり報われた思いがする。これからもっと彼のために尽くして働こうという気力が湧いてくる。
雌の生きる意義は男性にあるんだ。殿方に尽くして奉仕することで、女はいきいきと生きることができるんだ。幸せをつかめるんだ。
ギュウゥッ……と、セラと交代する前に、もう一度私はバルガスの首に抱きついた。
私のように天才な少女も、セラのように強い少女も、メイド達のように性技に長けた女達も、美人も美少女も、金持ちで貴族で巨乳で、全てが恵まれたような女というのも世界中を探せば何人も、無数にいるのだ。
だが、バルガス…偉大な雄は世界に一人だけ。何匹でも使い捨てられるマゾ雌の肉穴共とは比べ物にならない。
絶対……絶対にこの雄を王にしてみせる。どれほどの難敵だろうと、お父様を私の手で打ち倒し、お母様を戦利品の肉穴としてバルガスに献上してみせる。
そうだ、もっともっと私たちは働かなくちゃいけない。まだバルガスは王になっていないのだ。まだ、最大の敵――ユピテル・アズライトは生きている。あの男を、父を討つまでは、この身を粉にしてバルガスのために暴れまわらないといけない。
でも、今は……今はちょっと、ご褒美の時間……♡
そうしているうちに、母を捕えた手下たちがここへやってくるはずだ。お母様の調教は明日から始まるだろう。
手足を拘束され、魔法を封じられたお母様は、私とセラによって雌の本性を暴かれ、バルガスによってその本性を揺さぶられる。彼の大きく偉大なペニスで突かれた惰弱な雌の本性は、揺らぎ揺らいで、やがて崩れる。
そして、最後には浅ましい雌豚となってセックスを乞いはじめるのだ。
ああ、楽しみ……お母様は一体、どんな声で鳴かされるのだろう?
セラとどっちが上手にフェラチオできるだろう? 私とどっちが上手にパイズリできるだろう?
三人一緒に、いや、城中全ての美女はバルガスの子を妊娠して、みんなで偉大な王を称えて仕えるのだ。
――私はお腹の中にポカポカと温かいものを感じながら、愛する母と一緒にバルガス様に仕える未来を思い描いた。そのときは、もうすぐ訪れるだろう。
第一部 完
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エピローグ(エロなし)
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深夜、アズライト家の屋敷――。
うず高く無数の本が積まれた書斎の奥に、蝋燭の明かりがひっそりと灯っている。それはどこか怪しい感じがして、不吉な未来が近づいていることを告げているかのようだった。
天井までの高さが普通の家の倍はあろうか部屋なのに、それがびっしりと高く本棚で埋め尽くされ、床にも足の踏み場もないほど魔道書が散乱している。
本、水晶球、よく分からない魔法陣の書かれた古い紙……。
その汚く散らかった部屋はゲルウェンの研究室よりも、より暗く妖しく、陰険で不気味な空気がこもっていた。
虫の羽音すらしないその書斎に、ガチャンガチャンと遠慮のない音が響く。誰かがドアを叩いているのだ。
耳を澄ませば、革靴と甲冑の足音も廊下で反響しているのが聴こえてくる。数人……体格のよい騎士あたりが、集まってくる。
そして、ガチャチと音を立てて書斎の重いドアを開かれた――。
「……こんな時間に、一体どなたですか? 夫のユピテルは、昨日の朝から隣国へ遣いに出されていて留守ですよ」
手元の本から目をあげたセレスは、特に慌てる様子も怯える素振りもなく、落ち着いた態度で来訪者に問いかけた。
ずかずかと足音は書斎に入ってきて、バタンと扉を閉め直す。ガチャリと、錠のかけられる音がした。
「何者ですか、貴方たちは。この屋敷の結界に反応なしに忍びこめるような人がいるとは」
セレスは立ちあがり、ゆっくりと振り返った。
目算した通り、数人の甲冑を身に着けた屈強な男たちが彼女を大きく取り巻くように立っている。
形のよい綺麗な目が、少しだけ細められた――。
「へっへっへ、あんたがアズライトの奥さんだな? 間近で見りゃ、たしかに息をのむような美人だ。そのおっとりした目が色っぽいねぇ」
「もう一度だけ訊きますよ。貴方たちは何者なのですか?」
「そのでっかい乳は目立つなぁ? 王城のベランダからでも見つけられたぜ。ケツもデカくて、子持ちのくせにムンムン色気が溢れてやがる。おっと、チンポが少し反応しちまったぜ」
男たちがゲラゲラと下品に笑った。
セレスはじっと彼らのことを睨み据えてたまま、逃げだそうとも戦おうともしない。
男たちの目には、彼女がじっと逃げ出す機を探っているか、もしくは抵抗してもムダだということを悟りながら気丈に振る舞っているように映っていた。
だが、それを鵜呑みにするほど彼らも甘くない。バルガスの下で鍛えられた屈強な男たちは、こう見えてセレスが優れた魔術師であることも分かっている。気を抜けば、いつ苛烈な魔術が炸裂するとも限らない。
少しの沈黙が流れた。男たちとセレスは無言で睨みあった。
セレスの肩がピクリと動く。男たちは、しかしかえって身体の緊張をほどいた。
「いいもの見せてやるよ、ほれ」
リーダー格の男は、そのゴツゴツした手を差しだしてみせた。
それを見たセレスは、初めて驚きをあらわすようにピクッと眉を動かした。
「こいつが何かは知ってるよなぁ? そう、あんたの旦那がありったけの力をこめて作った魔法の指輪だ。魔術を無効化するなんて、とんでもない物を作るんだな、あの男は。だが、それが仇になるとはな。おかげで、屋敷の結界も簡単に通り抜けることができたぜ」
男は一歩前ににじり寄った。
セレスも気圧されたように一歩後ずさった。
「へへへ……」
いやらしい、男の下品な笑み――。
セレスはこんな男の卑猥な目を、これまで何度となく浴びてきた。無論、決して気持ちいいとはいえないものである。
「脱げ、雌豚。その場で全裸になって、土下座しながら命乞いしろ」
高圧的に言い放つ男は、すでに勝負が決しているという余裕がありありと浮かんでいた。
その周囲にいる他の男たちも、これでは戦いにすらならないことが分かっている。魔術を封じられたセレスなど、どれだけ気を抜いても負けるはずはない。腕一本で、こんな繁殖だけに特化したような肉体の雌はねじ伏せられるだろう。
「さぁ、どうした? 俺たちは一発くらいならヤッてもいいと許可されてるんだよ。どうせ処女でもねぇんだ、まんこ差しだして命が助かるならありがたい話だろ?」
他の男たちも、ここぞとばかりにセレスににじり寄る。
「嫌ならいいんだぜ? 力ずくで脱がせて、泣くまでレイプしてやるからよぉ」
「俺たちは女だろうがガキだろうが容赦はしないんだ。むしろ、女は思いきり殴ってやる。その綺麗な顔が腫れあがるまで叩いて、土下座して謝るまで許さねぇからな?」
「今なら、気持ちよくセックスしてもらえて殴られることもなく済むんだぞ? ま、そのあとは縛りあげて拉致させてもらうがな」
広い書斎に反響する下衆な笑い声の中、卑猥な視線が胸や脚にまとわりつくのを感じながら、セレスはふぅっと大きく息をついた。
そして、初めて表情を作ったかと思うと、愉快そうに声を出して笑いだすのだった。
「あ? なに笑ってやがる」
「ふふ、ふふふふふっ……そう、なるほど。その指輪が“そういう”事になっているのは、たしかセラにだけ教えた説明のはずですね」
そして、今度はセレスが一歩前に踏み出した。
男たちは何か異様な圧迫感を覚え、思わず二歩後ずさった。
「あの子が……そう……。その指輪を、男にねぇ……。ということは、やっと自分で……あの子は、選んだということなのかしら……?」
ニコニコと、まるで聖母のように優しい笑みを見せるセレス。
おおらかに何もかもを包みこむような心が、まるで巨大な翼として具現化し、彼女の背中に広がっているような気がした。
気味が悪くなったリーダー格の男は、なんとかその甘ったるい笑みを消してやりたいという思いに駆られて激昂した。
「な、何を笑ってるんだ! 気色悪いな、この雌牛がっ! テメェは魔術が使えない以上、俺たちにレイプされて命乞いするしかねぇだろうがっ!」
そう叫んで、彼は勢いよく距離を詰めた。
指輪をつけたその手がセレスの女性らしい柔和な肩をつかもうとしたそのとき――彼は、セレスの肩から不気味な熱のようなものが発せられているように感じ、反射的にその手を退けた。
だが――それでもその違和感は消えなかった。
それどころか、指先に感じた違和感はいつの間にか指の内部から溢れてくるような感覚に変わり、彼は手がわなわなと震えはじめるのを見た。
「なっ、なんだっ!? お、俺の手がっ、ぐあっ! あああぁあぁ――ッ!」
そううめき声をあげたかと思った瞬間、彼の指先からボッという音を立てて青い炎が現れた。
「ああぁあああぁぁぁぁあぁ――ッ!!」
みるみるうちに、炎は彼の腕にまで燃え広がった。
しかしその炎は奇妙な事に熱さを感じず、彼は馬鹿にされたような怒りを感じた。
「な、なんだこれはッ! テメェ、こんなハッタリの魔術でこの俺がッ……」
――と、そこまで言って彼は気がついた。
「あ……え……? あ、あれ……? な、なんでだ……! なんで、どうして魔術が使えるんだッ!! この指輪は魔術を使えなくさせるはずだろうがッ!?」
ようやく事の本質に気がついた彼らに、セレスはニコニコと笑みを差し向ける。
「そうですね、たしかに魔術を封じる効果はありますよ。でも、その無効化魔術を更に無効化するなんてことも、できなくはないんじゃないですか?」
笑顔を決して崩さず、術式を込めた両の手をすっと前に差しだすセレス。
その細く美しい指先には、しかし彼がつけているような指輪はない。それらしい別の器具も、ない。
「魔術の、同時使用(ダブルキャスト)だと……? そんなこと……い、いや、そもそもこの無効化魔術はユピテルの野郎が作ったもののはずっ……! て、テメェっ……指輪すらつけねぇで、一体なにを……!」
「あら、まだ分からないかしら? ユピテルなんて、あんな男に無効化魔術なんて高尚なものが作りだせる才能があるはずないでしょう? 貴方たち、ユピテルの野郎なんて言って馬鹿にしたようなことを言いながら、実は買いかぶっているんじゃない?」
「な、何を……ま、まさかッ!?」
「そう、もともとそれは私の術式を指輪に転写しただけなんですよ? 無効化魔術を作ったのは、本当はこの私です」
「な……そ、そんな……」
炎は一気に彼の身体を包みこんだ。かと思うと、その勢いは今までの比べ物にならないくらいになり、次の瞬間には周りにいた男たち全員を体内に取りこんでしまった。
「あ……ぅ……」
すでにリーダー格の男は意識を失いつつあった。痛みを感じている様子はなく、やはり熱くもなさそうだ。
誰も彼も、その炎の中で目をうつろにさせていった。生気を失い、人形のようになっていった。
やがて、泥人形がくずれるように彼らは床に倒れた。ただ力なく、ぐったりと横たえていた。
「魔術とは、万物の奇跡の再臨……命を生み出すことこそが究極至高の魔の術。人間の女性は、魔術師でなくともその奇跡を起こせるのですよ」
「…………」
炎に包まれた男たちから返事はない。
「命を宿すゆりかごたる子宮をもつ腹、そして命のスープたる母乳を生み出す乳……これらは女性に無限のマナを与えてくれる。不完全な、男などという低級な存在とは何もかもが違うのです」
男たちを包む炎は液体のようにゆらゆらと対流し、煙のようになっていく。それはまさしく、彼らの命そのものを燃料に燃え盛る炎だった。
「しかしそんな無能な男でも命そのものであるオドをマナの代用とすれば……」
教えを説くようにセレスは自然と手を翻し、手のひらを上に向けた。
その瞬間、男たちの命を燃やした炎が集まり球体となる。いつの間にか、彼らはもう肉さえも失っていた。骨だけを残し、すべてが炎になってしまった。
そして、それはどんどんと凝縮し、ビー玉のようになり、セレスの手の中におちる。
「ふふふ……この人数でこのサイズなら、かなり立派なものね。誇っていいですよ」
と、セレスは我が子を愛でるように言った。
彼女の手に収まった炎の玉は、彼女の口に飲みこまれた――。
「……ん、はあぁぁぁ♡ はぁ、はぁ、はぁ……うふふ……♡」
恍惚とした表情で天を仰ぎ、セレスはつぶやいた。
「なるほど、なるほど……そう。やっぱり、貴方たちはバルガスさんの手のものでしたのね。まぁ、当然といえば当然かしら。他に私を狙うような方はいませんしね。貴方たちに私を襲うよう直接命じたのは……そう、リアとセラなのね」
ごくんっ……と、セレスは大きく唾を飲みこむ。
まるで胃で彼らの記憶を読み取るように、手をそっとみぞおちに当てている。
「まさか、あの二人がここまでバルガスさんに心酔するなんてね……。今回のユピテルの出張もあの子たちの仕業だったのね。その間に私をさらって、バルガスさんの肉奴隷に仕立ててしまう……そして、ユピテルが帰ってくればそれを殺害し、晴れてバルガスさんはすべてを手にする、と。ふふ、あの子たちったらやんちゃになったものね」
セレスにはすべてが読めた。のみこんだ彼らの生命が、すべてを包み隠さず告白した。
「でも、そこまであの子たちを惚れさせたというのは、ちょっとバルガスさんにも興味が湧いてきますわ」
――と、セレスは遠い昔を回顧した。
15年ほど前、バルガスに愛の告白をされたこと。それを断ったこと。自分の次に優秀というだけで、ユピテルを結婚相手に選んだこと。我が最高傑作を作り出そうと、ユピテルとのセックスに励んだこと。そして、まさに至高の魔術そのものともいうべき、美しい娘を産んだこと……。
くすっとセレスは笑った。
あれ以来、バルガスはただでさえ仲の良くなかったユピテルを毛嫌いするようになり、リアもセラも巻き込んでついにセレスのもとへ手を伸ばしかけたのだ。もっとも、それはリアという自分の最高傑作が起こした行動である。
何もかもが、セレスには可愛い子供たちの遊びに思えた。
「さて、リア……それでは、少し確かめに行かないといけませんね。私の可愛いリア……貴女がどんなふうに大きくなったのか、私に全部見せてくださいね……♡」
そう言ってセレスが立ち去ろうとする書斎には、オドを抜き取られて物言わなくなった何体かの白骨が服を身に着けたまま転がっている。
セレスは大きくて魅惑的な尻を揺らし、男を無条件に興奮させるような色香をまきちらしながら歩く。そうして、彼女の綺麗な手がドアノブにかかる。
バタンッ――と大きな音がして、書斎の扉は閉じられた。